試合結果

仏光殿野球部 vs 青森県代表

高松宮賜杯 第70回全日本軟式野球大会(1部) 2回戦 四日市市霞ヶ浦第3野球場

2026年9月27日 試合結果
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 安 失
青森県代表 0 0 0 0 1 0 1 1 1 4 7
仏光殿野球部 0 0 3 0 1 1 0 0 × 5 7

出場選手

1 中 山本
2 三 豊留
3 捕 櫻田
4 二 田中
5 DH  乾(和)
6 一 鈴木
加藤
7 右 木村
加藤
8 左 逆井
9 遊 森

バッテリー

坂井 - 櫻田

本塁打

豊留(3回ツーラン)

戦評

高松宮賜杯 第70回全日本軟式野球大会

2回戦 5-4 勝利

先攻:青森県代表
後攻:仏光殿野球部

両チームとも一歩も譲らない、最後の最後まで勝敗の行方が分からない大接戦となりました。

仏光殿野球部の先発投手は坂井。

初回から丁寧な投球で相手打線を抑え、味方に良いリズムをもたらします。

試合が動いたのは3回裏。

先頭の逆井がセンターオーバーの三塁打を放ち、一気にチャンスをつくります。

その後、相手守備のわずかな乱れもあり、逆井が生還して1点を先制。

さらに一死から山本が二塁打で出塁すると、打席には打順こそ変わったものの、チームの主軸を担う豊留。

追い込まれてから粘り、最後に捉えた打球は、左翼100メートルのフェンスを越える豪快な2ランホームラン。

2点を追加し、3-0とリードを広げます。

5回表

先頭打者の巧みな打撃で二塁打を許し、続く打者にもセンター前へ運ばれます。

1点を返されるかと思われた場面でしたが、ここで山本から森へとつないだ見事な中継プレー。

正確なストライクリレーで本塁アウトを奪います。

本当に素晴らしいプレーでした。

しかし、その間に打者走者は二塁へ進み、一死二塁。

その後、守備のミスもあり1点を返され、3-1となります。

5回裏

1点を返された直後、仏光殿打線もすかさず反撃に出ます。

一死から森がレフト前ヒットで出塁すると、すかさず盗塁を成功させ一死二塁。

次打者が倒れて二死となり、打席には前の打席で豪快な本塁打を放っている豊留を迎えます。

ここで相手チームが選択したのは申告敬遠。

二死一、二塁となり、打席には初戦でも2安打を放っていた3番・櫻田。

前の打者が歩かされたことに、櫻田も燃えるものがあったのでしょう。

見事にレフト前へのタイムリーを放ち、貴重な1点を追加します。

4-1。

さらに四球で二死満塁。

長打が出れば一気に試合を決定づける場面でしたが、ここは相手投手も踏ん張り、後続を断たれます。

6回裏

簡単に二死を奪われた後、四球で出塁した逆井がすかさず盗塁を成功させます。

二死二塁から森がレフト前へタイムリーを放ち、さらに1点を追加。

5-1。

ここまでの坂井の投球内容であれば、残り3イニングもこのまま押し切ってくれる。

そんな空気が生まれ始めた矢先でした。

7回表

一死から迎えたのは、相手チームの4番打者。

投打の中心を担う選手に豪快な本塁打を浴び、5-2となります。

主砲の一撃で相手チームに流れが傾くかと思われましたが、その空気を感じ取った坂井―櫻田のバッテリーは
ここからさらにギアを上げます。

後続を連続三振。

相手に傾きかけた流れを、再び引き戻すような見事な投球でした。

さあ、守備からつくった流れで次の攻撃へ。

そう思っていた7回裏。

相手チームも勝負に出ます。

マウンドへ上がったのは、先ほど本塁打を放った4番打者でした。

前日の試合では激しい雨の中で完投勝利を挙げていたため、この日はここまで別の投手にマウンドを託していました。

しかし、その姿からは、

「まだ試合は終わっていない」

そんな強い気迫が伝わってくるようでした。

この選手がまた、相当な実力の持ち主です。

投げては145キロを超える直球に鋭い変化球の数々。それでいて制球力も高い。

さらに打者としても、この試合だけでなく前の試合でも100メートルのフェンスを悠々と越える本塁打を放っており
まさに投打における相手チームの中心選手でした。

その投手と仏光殿打線の勝負。

1番から始まる好打順でしたが、四球で一人の走者を出すにとどまり、無得点に抑えられます。

そして、その中心選手の気迫に応えるように、相手打線にも再び勢いが生まれていきました。

8回表

先頭打者を打ち取ったものの、8番、9番打者の連打で二、三塁のピンチ。

しかも、ここから相手チームは上位打線を迎えます。

投打の中心選手の活躍をきっかけに、相手ベンチも打線も一気に勢いづきます。

その空気は、仏光殿ベンチも十分に感じていました。

ここでは「2人の走者を返してもいい。まずはアウトカウントを増やしていこう」と守備陣へ指示。

嫌な流れを感じ始めていた守備陣も落ち着きを取り戻し、一つずつ着実にアウトを重ねます。

結果、この回をなんとか1失点で食い止めます。

5-3。

その裏、仏光殿としてはなんとか試合を決定づける追加点が欲しいところでしたが、相手投手の前に三者凡退。

2点差のまま、最終回を迎えます。

9回表

先頭の3番打者をうまく打ち取ったかに思われました。

しかし、その打球が仏光殿にとっては不運に、相手チームにとっては幸運な形となり、出塁を許します。

まだ、相手に傾いた流れは止まっていないのか。

しかも、迎える打者は相手チームの4番。

前の打席では豪快な本塁打を放ち、現在は投手としても仏光殿打線の前に立ちはだかっている投打の中心選手です。

ここで一発が出れば同点。

その事実以上に、球場全体を包む空気から大きなプレッシャーが押し寄せます。

しかし、この試合の緊張感を楽しんでいたのは、決して相手チームだけではありません。

坂井もまた、その一人でした。

この状況でも笑顔を見せながら、どこか楽しんでいるようにも見える坂井。

しかし、その内側には燃えるような闘志がありました。

そして迎えた、4番打者との勝負。

見事、三振。

続く5番打者からも三振を奪います。

最後の最後で、もう一段ギアを上げる見事な投球。

二死一塁。

あとアウト一つ。

このまま一気にゲームセットへ――。

しかし、この試合は最後の最後まで簡単には終わりませんでした。

次打者が放った打球は外野への安打。

さらに仏光殿の守備にミスが重なり、一塁走者が生還して5-4。

打者走者も一気に本塁まで狙える状況となりましたが、守備陣が必死にカバーし、なんとか三塁で食い止めます。

同点だけはギリギリで阻止しました。

しかし、ピンチはまだ続きます。

二死三塁。

一打同点。

迎えるのは7番打者です。

勝負の中では、落ちるボールが大きく弾みそうになる場面もありましたが、捕手・櫻田が必死に止めます。

坂井もまた、櫻田をはじめ、最後まで自分を支えてくれるバックを信頼して投げ続けます。

ここで自分が打たれれば、ミスをした仲間にも悔いが残る。

そんな思いまで背負うかのように、坂井は最後の打者に向かいました。

そして、最後に投げ切ったボールは得意のカットボール。

空振り三振。

ゲームセット。

坂井は9回108球を投げ抜き、12奪三振。

スコアだけを見れば4失点。

しかし、試合内容を振り返れば、終盤に相手の猛追を受けながらも最後までマウンドを守り抜いた
見事な投球でした。

5-4。

最後の一球まで勝敗の分からない白熱した激戦を制し、仏光殿野球部は初出場となる全国大会で
ベスト8進出を決めました。

【 試合総評 】

まさに、両チームの気迫と気迫がぶつかり合った熱戦でした。

互いにミスが失点につながる場面もありました。

それでも、そのたびに仲間がカバーし、支え合い、両チームとも最後の最後まで勝利を諦めることなく
戦い続けました。

どちらか一方でも諦めていれば、ここまでの試合にはならなかったと思います。

勝敗を分けたのは、本当にわずかな差でした。

だからこそ、勝利した喜びと同時に、最後まで全力で戦ってくださった青森県代表チームの皆様に
心から敬意を表します。

全国大会という舞台で、このような素晴らしいチームと最後の一球まで本気で勝負できたこと。

それ自体が、仏光殿野球部にとって大きな財産となりました。

5-4。

スコア以上に濃密だった9イニング。

仏光殿野球部、初めての全国大会。

激戦を制し、ベスト8進出です。

活躍評価

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